大阪府立桜塚高校定時制元教諭 土井唯司 氏 独占インタビュー


 大阪府立桜塚高校定時制元教諭 土井唯司 氏は、2023年9月22日に、「令和3年度及び令和4年度において、少なくとも9名の女子生徒に対し、授業中などに身体的接触などのセクシャルハラスメント行為を日常的、複数回にわたって行った。また、その後、職務命令に反し、被害生徒や保護者に電話やメールを繰り返し行うなどの不適切な言動等を行った。」との理由で懲戒免職となりましたが、その背景に極めて不審な事情があったようですので、当ウェブサイトにおいて独占インタビューを掲載しています。


田中 徹(准校長)

武内 由佳(定時制教頭)

 土井氏の主張要約

 土井氏の主張を要約していますので、お時間の無い方はこちらをお読みください。

 土井氏へのインタビュー

  インタビュアー(以下「I」)
  土井 唯司 氏(以下「D」)

I よろしくお願いします。
D 初めまして。土井でございます。
I 土井先生の懲戒免職の経緯がどういうことなのかなと思って気になったので、ちょっとお伺いしたいなあと思いまして。
D はい。
I 教育委員会のホームページにも土井先生の懲戒のことが載ってるんですよ。
D そうですね。ありもせんことを、こちらが明確に否定してるようなことも含めて全部、さも私が悪質であるかのごとく報道提供して、それがその日の夕方のテレビで実名で報道されて、翌日の新聞あるいはその日の夕刊で実名報道されたということです。
I 土井先生の名前で検索すると、いろんなニュースの記事とか何とか色々出てきますね。
D そうなんですよ。ほんで、例によってあの誹謗中傷ですよね。元々、そうやって触りたかったから高校の教師になったんちゃうかとかね。あほらしいので見てないんですけど、「むちゃくちゃ書かれてるで」と聞いてますね。
I なるほどね。
D 教育委員会からの尋問の時に、担当の人間が聞いてきました。「土井先生は生徒が嫌がるのをわかってたんじゃないんですか」とか。
I はいはい。
D 「嫌がるの分かってたら、体に触れたり絶対しないですよ」なんて明言してたのに、報道提供の時には、「嫌がるのを分かっていて」とか書かれてるんです。
I なるほどね。それはそういうストーリーにしたかったということかと思います。
D 准校長と教育委員会は、それが目的やったんやろうなという風に僕は理解してるんですよ。あの准校長が、僕の名誉を失墜させてやろうというのが狙いやったと思うので。
I そういう土井先生の主張は、私も読みました。で、色々気になったのは、准校長がそういう風に土井先生を陥れようと思ったようになったようなきっかけって、何かあるんですか?
D 田中准校長は、令和3〜4年度の在職やったんですけど、僕はもう桜塚の定時制で四半世紀勤めてる、言うてみたら「主」のような存在で、昔は荒れていた学校で、校内暴力、対教師暴力、暴言、授業妨害が普通に当たり前にあった時代を、僕を中心とする職員集団で落ち着かせてきた、という実績も自負も持ってまして。で、その新しい准校長が着任した時というのは、もうそんなんすっかりなくなって、他校からも視察に来るような状態だったんですね。で、生徒や教職員から私への信頼も、自分で言うのもなんですけど、絶大で、そういうのも気に入らなかったのかなと。
I うん。
D で、その着任した准校長というのが、定年の2年前に箕面高校の教頭から本校の准校長にやっとしてもらったということで、彼の言動を見てると、偉そうにしたかったんやろうな、という感じなんですよ。傲慢でパワハラ体質のやつやったので、僕という「主」のようなやつがおって気に入らないというのがあったんじゃないかなと。彼の言動というのが本校の生徒にはマッチしてない部分っていうところもあって、色々進言もしてたんですけど。そういうのが気に入らなかったのかなというのは背景にあるんですよ。いろんなところで衝突をして。
I はいはい。
D 僕は、生徒指導部長もやっとったんですけど、停学対象になるような生徒の事情聴取の仕方なんかについても、彼が考えてるやり方と私がずっとやってきたやり方が違ったりとかする中での衝突とか。
I なるほど。
D 彼は教育委員会の勤務もありましたんで、通達はこうじゃないかとか、こうしなければならないじゃないかとかいうところが、彼の大事にしている部分やったんですけど、私たちは現場主義と言うか、現場の生徒に即した、経験で学んできた、うちの生徒に一番マッチしてるようなやり方を重視すると。そういう部分での衝突がいろんな形であったんですよ。
I はい。
D 彼の在職2年目の時に、「読解力テスト」といって、どっかの大学の先生が発案された、そういう能力を計測するようなテストがありまして、それを本校の入学生徒にさせたいというようなことを言い出したんですよ。我々職員もわけわからんままに同じものを受けろということで、校長裁量予算で経費を取ってきて、受けさせられたんです。
I はいはい。
D 50分のテストで、本校職員の多くが難しいというようなレベルで、各個人で偏差値が出されて、度数分布なんかも出てきて、という代物やったんですよ。ほんでそれをやると言い出したので、僕は職員会議で「ちょっと待ってくれ」、「そんなもん本校生できるわけないやないか」と言うたところ、「先生方にやってもろたんは一般用で、高校生向けのやつをやるんや」というなこと言うんでね、生徒にやらせるやつをやらないと意味あらへんやないかと。
I うん。
D そんなの当たり前のことですけどね。そういう批判をして、「じゃあ高校生用というのはどういうレベルなんですか」と聞けば、いわゆる普通の高校生の高校1年生から2年生がやるようなものですと、言うんですよね。ほんで、「普通の学校に行ってる高校1年生から2年生のに受けさせるようなものが本校生にできると思いますか」ということを聞いて。私が一番懸念してたのは、各生徒の偏差値が出されて、度数分布が出されて、あなた方はここにいますということが示されるわけですね。
I はいはい。
D うちの生徒なんて偏差値にしたら30ぐらいになるでしょうし。
I そうでしょうね。
D 度数分布の左の一番端っこになりますよ、と。そんなん分かってることですよね、と。、そこで力説したのは、中学生や保護者、中学の先生を招待して、学校見学会があったり、学校説明会などをやるじゃないですか。
I はい。
D その中で強調してたのが、「うちの学校は、他人と比べるということから解放されて、自分のペースでゆっくりと学ぶ」と。あえて比較対象を探すとすれば、それは、昨日と今日の自分であって、そこからどれだけ自分が成長できたかということを探す学校です、と言ってるんです。だから、人前で能力をさらして劣等感を感じてたところから解放されて自分のペースで学ぶことができるのがうちの特徴です、と言うてるわけですよね。
I そうですね。
D そう言うてるにも関わらず、新入生にそんな試験を受けさせて、偏差値を出して、度数分布出して、「お前はここじゃ」「お前はこんなアホなんじゃ」ということを思い知らせてどうするんやと。それって約束違反やろうと。だからこんなことは絶対にせんといてくれということを職員会議なんかで強く言ったんですよ。
I はいはい。その田中校長は箕面高校と同じような感覚で定時制をどうにかしようと思っていたんでしょうね。理想ばかりで現実が分からない管理職かと思います。餅の絵を描くのが好きなタイプでしょうね。
D 本来はそういうのは僕が言うんじゃなくて、新1年の学年団として言うべきことなので、その新1年の学年団、学年主任になる予定の人間に、「そういうこと言わなあかんで」って言うてたんですけど、准校長は非常に傲慢でパワハラ体質な准校長やったので、准校長からの報復を恐れて結局言わんかったので、僕が職員の思いを代表してね。多くの人間が同じように考えてたので。
I うん。
D 後で、別件で准校長が書いたもん見てると、職員会議で准校長が言うてるにも関わらずそれを批判して反対するみたいなことを、僕の評価として書いてたんですよね。「こいつやっぱこれも根に持ってんねんな」と。
I なるほど。
D 教頭もその准校長に輪をかけるような形でパワハラ体質で、職員室の教頭席のとこに若い先生を呼びつけて、みんなが見てる前で30分ぐらい叱責するんです。武内という女の教頭なんですけど。
I ほう。
D もう明らかにそれはハラスメントで、職員ももう「あれなんとかしてくれ」いうようなことは言うてて、私以外にも田中准校長の方に、「あの教頭なんとかしてくれ」って言うてたんですけど、田中から教頭への指導がやっぱり十分じゃなくて、結局、武内が居る限りはパワハラ体質は変わらなかったんですけど。
I はいはい。
D そういう管理職2人が2年揃っておったんですけども、「もう来年は無理や」ということで、教職員人事課の方に「もう来年は異動させてくれ」ということを、職員有志の思いとしてあげたんですよ。それに際して、管理職への提言シートに、その職員の声を集計したものを添えて、こんなにひどいんだということを添えて、教職員人事課の方に出したんですよね。それがあの人事課から田中にツーツーで、田中から「そういうこともやってくれてるみたいやな」と言われたんで、そういうことも恨んどんねんやろなと。
I なるほどね。
D そういう背景があるんですよ。今の提言シートの内容もホームページには載せてるんですけどね。ひどいもんですわ。【提言シートの内容】
I ええ。
D そういう背景があって、僕に仕返ししてやろうと思ってたところに、ある男子が「女友達が土井先生に尻を触られたと言ってる」ということを保健室に通報したらしいんですよ。
I はいはい。
D で、その保健室の養護教諭というのが、僕にちょっと逆恨みをしてるようなところがあって。
I なぜですか?
D これは別件で、「生徒同士の性暴力」と言われた案件がありまして、放課後に、男女生徒が誰もいない廊下で性的な接触をしていたという事案がありまして、女子生徒が言うには、「他の子にも同じようなことをして被害者が増えるんじゃないか」みたいな言い方を養護教諭にしたんです。で、その廊下での事案が木曜日の話やったんですけど、その週の土曜日に、その女子がその男子の家にわざわざ行って、同じ行為をしてるんですよ。
I はいはい。
D で、聞いてみると、男子の家と女子の家が結構遠いんです。学校は豊中市なんで、大体中間ぐらいなんですけど、その女子がわざわざ家から電車に乗って、乗り換えて、男子が駅まで迎えに行って家まで案内して、木曜日の行為と同様の行為を土曜日にしている、ということやったので、自分から進んで行ってるという状況がありますから、そういうことを考えれば、男子の方が無理やり性暴力したんじゃなくて、女子も実質的に望んで行ってるじゃないかという事実があったんです。
I なるほど。
D それで、その木曜日の行為は9月の下旬やったんですけど、その女子生徒がそれを保健室に言ったのが11月なんです。
I その養護教諭が言うには、女子生徒が男子生徒から性暴力を受けたんだっていうことを言ってるわけですね。
D そうなんですよ。その相手の男子というのが女好きだから、僕や他の教員の見立てでは、恐らくは、その男子が他の女子にちょっかいをかけてるので、女子生徒が嫉妬して、養護教諭にそういう話をしたんじゃないかということなんですけど。
I 女子生徒が、男子生徒から性暴力を受けたんだってことを養護教諭に言って、養護教諭はその話だけを聞いて、「それは性暴力なんだ」ってことを言ってるんですね。でも男子の話を聞いてみると、わざわざ男子の家まで行って同様の行為を別の日にしてるのであれば、必ずしも性暴力じゃないんじゃないのかっていうのが先生の見立てっていうことですね。
D そうなんですよ。
I その辺は養護教諭とは共有されてなかったんですか?
D 僕がその件を聞いたのが、事情聴取もクソもなく、さあ今から補導委員会をするぞという時なんです。僕、その2人の担任でありながら、しかも生徒指導部長やったので、真っ先に僕んとこに情報が上がってこなあかんのに、それが上がってこずに、理由を聞いたら、ほんまかどうかわからないんですけど、その女子が「土井先生には言わんといてほしい」みたいなことを言ったとかって言うてるんです。
I はいはい。
D それで、僕の知らんところで勝手にそういうことになってて、その男子生徒を一方的に補導委員会で「性暴力」と言ってて、田中准校長も「これは性暴力です」みたいな感じで言うので、ちょっと待ってくれと。そんなんで男子生徒の保護者を呼んで、性暴力事案やからいうことで停学になったら保護者は黙ってないぞと。そんな申し渡しを俺はようせんぞ、ということで、「木曜日に事案があって、同じ週の土曜日に、もう一度うちにおいでということについて何か断れない事情はあったんですか」「嫌われたらイヤやとかいう話なんかは聞いてるんですか」と確認すると、そういうことは聞いてないというので、それだったら自分から進んで行ってるっていうことですよねと。そんなんで一方的性暴力なんて絶対に言えないから、養護教諭が言ってるような無期停学には絶対にできないと。保護者が黙ってないですよ、これでは申し渡し成立しませんよ、というようなことを言ったんですね。でも、それを言ったのは僕だけです。補導委員会の最初に校長が「これは性暴力です」って断言しよったんで。それもおかしな話なんですけどね。いきなり校長が最初になんか言うなんて委員会は全く見たことないので。
I はい。
D そんなこと言ったら他の若い先生は何もそれに反すること言えないじゃないか、ということやったんですけど。そしたら僕の話を聞いた養護教諭が突然泣き出して、他の先生が「もう保健室帰り」て言って帰らしよったんです。
I はいはい。
D そういうなところもあって、その養護教諭に僕は逆恨みというよりもなんか一方的にそんな風に思われてる部分もあったんやと思うんですけど。そういうのもあって、今回の件が伏線になってるのかなと。
I 養護教諭は若い人なんですか?
D 若くて、全く冗談通じないタイプのお嬢さん。
I 何校目ですか?
D 初任か2校目ぐらいなのかな? 正式には養護教諭じゃなくて、代わりで来ているので助教諭ですね。
I あ、なるほどね。その養護助教諭のところに、さきほどの性暴力とは関係がない別件の生徒から、「土井先生からセクハラを受けた」っていう相談があったってことですか?
D そうです。今の話は伏線やと思ってる話です。で、「女友達が土井先生に尻を触られたと言ってる」ということを保健室に通報した2年生の男子なんですが、これがバドミントン部の生徒なんですよ。
I ほう。
D 僕はバドミントンの顧問をしてたんですけど、その男子は正式にはバドミントン部というわけではないんですけど、放課後によくそのバドミントンしに来てたので、たまたま僕が定時制バドミントンの委員長やっとったんで、ここで試合やるし出えへんかということで進めてたんですね。そしたら、彼はバドミントンは好きだけど審判するのが嫌だと。
I はいはい。
D なんで嫌やって聞いたら、審判が苦手やと。まあ定時制はいろんな生徒がおるんで、審判も審判マニュアルみたいなんが置いてあって、それ見ながらでもええでいうことで、色々配慮してやってるんですけど。それでもやっぱ審判すんのは嫌やと。大抵ああいう試合では負けた方がそこに残って審判をするという形なんですけど、「負けたら審判するんですか」と聞くから「そうやな」と言うと、「ほなしんどいですわ」いうようなことを言ってたんです。
I はいはい。
D その辺りがその生徒の課題やという風に思ったので、「そう言わんとやってみいな」いうなことでちょっと強く進めてて、僕としては最終的にその子はオッケーしたというつもりでおったんですけど、思い違いがあったのか、「試合出るて言うてないのに土井先生が試合出ることにしてて、遊びに行く予定を入れてるから試合出れませんと言ったら土井先生がそんな無責任なことすんなみたいなことを言った」とか、「自分とこの試合をすんのに本校生がおれへんかったらメンツが潰れるからそんなこと言うてんねんやろ」みたいなことを、僕の指導が足らんかったんですけど、そういう風に捉えさせてしまうことがあって。彼はちょっとそこで僕への反感を持ってしまってたので。
I うーん。
D そういう背景もあって、その女友達とはお互いにちょっと好意を持ち合い始めたぐらいの時期やったので、女子の方も男子の気を引きたくてそういうこと言ったのかもしれないし、男子の方はそれを聞いたら「俺が言いに行ってやる」みたいな男気を出したかった部分とか、僕に対する反感とがあって、またそれを言いに行った保健室がまた僕に対してちょっと反感を持っていて、それを教頭に言いに行ったら教頭とも何べんも大喧嘩してるんで、僕に反感を持っている教頭と校長に上がって。校長は、僕になんかしてやろうと思ってるところにちょうどいいネタが来たというところなんですよ。
I 具体的に、その女子生徒が尻を触られたって言ってるのはどういうシチュエーションなんですか?
D 授業で体力テストやるんですけど、本人が言うには、腹筋のテストをする時に、寝転んで膝を曲げてするじゃないですか。前で足を押さえてもらって。
I はいはい。
D で、その時に足の角度が違うと言って、腿からお尻を触られたと言ってることと、あとその体力テストの記録を書く時に、記録用紙を書いた後で色々話をしてて、帰り際に頑張りやと言いながらお尻をポンポンと触られたというなことを言ってるんですけど、そんなことするかい、と。そもそも床に座ってるなら尻は触れないですから。
I 私も聞いた話だから、どういう風かわからないんですけど、少なくとも最初のやつは偶然手が当たるようなことはあり得るかなって気はするんですよ。状況がわかりませんが。
D 尻を触ったという事実は全くないです。そんな意思も記憶も全くありません。ただ、仮に、尻に手が触れたということであれば、何かの弾みで手が当たったような可能性までは否定できないとは思います。
I まあ、特に体育ですから、指導中にある程度の身体接触があるでしょうし、生徒側に悪意があれば「触られた」という捉え方をされることはあるかも知れませんね。どこまでが脚でどこからが尻なのかっていう問題もあるでしょうし。あと、帰り際に触られたとか、それはなんかよくわからないですけど、それが1人目ですよね。処分理由書には複数の女子生徒って書いてあったんですが、その複数の女子生徒はどこから現れたんですか?
D 令和4年11月にそういう事案があって、その翌年の1月下旬に土井先生に触られたという申し出があって、2月16日に出勤時に呼ばれて、明日から自宅待機やといきなり言われて、2月17日から自宅待機で、5月1日から研修やったんですよ。
I 処分っていつでしたっけ?
D 処分は令和5年9月22日。
I そうすると、5月から9月まで4ヶ月ぐらい教育センターの研修に行ってたってことですね。
D 当初の研修予定は12月末日までと言われてたんですが、9月に免職になったんで、そこで打ち切りです。
I 研修ってのは研修命令書みたいなのをもらってるんですか?
D はい、もらいました。
I それは何研修にあたるんですかね?
D 資質向上研修ですね。授業力に問題があるというグループと、何か問題行動を起こした人間のグループと、その2グループに分かれて研修してました。
I 人数はどれぐらいいましたか?
D 僕の時で7人いてましたね。両方合わせて7人。部屋は1つやったんですけど、それぞれブースのような形でパーテーションで分けて、机に1台パソコンが置いてあって、そこで、色々作文をするみたいな研修でしたね。私と同じ日に免職になった人間がもう1人いてまして、その人は生徒と性行為に至ったということで、その人は最初から研修にも来てなかったので、初めからこいつは免職やな言うことになってたのかなとは思うんですけどね。
I なるほど。
D それで、先ほどのご質問に戻りますが、処分事由の「少なくとも9名」とかいうやつなんですけど、1月下旬に尻を触られたという訴えがあって、それが事実であるかどうかを調べるために、他の生徒にも同じような事例がないかを聞いたんだと言ってるんですね。
I はいはい。
D いや、ちょっと待てと。それが事実かどうかをその確認するのは、まず私に聞かなあかんやろうと。「そんなことを言ってる生徒がおるんだけど、お前心当たりないか」とか、「誰とは言われへんけどそんなことを言ってる生徒がおるんや」とか。そしたら、「その子は名前を出してほしくないし、そういうことがあったとも土井先生に言ってほしくないと言ってる」というんです。ほんまかどうか分からへんけども、そういう言い方をして、あえてお前に事実確認をせんかったんや、というようなこと言うんですけど、僕の友達でも校長やってるやつ何人もおるんで聞いてみると、やっぱそれはおかしいなと。本人に聞かんと事実と断定することなんてできへんやないかと。
I そうですね。
D それをせずして、事実確認をするために他の生徒にも聞き始めたと。そんなわけのわからん話ないやろうと。それで、他の生徒に聞いたところ、土井先生から体を触られたと言ってる生徒が複数おるというようなこと言ってるんですね。確かに、僕はホームページにも書いてる通り、僕は体育の授業なり生徒指導なり、クラス運営の時なんかでも、よう頑張ったなとか、頑張ってやってこいとか言う時なんかに、頭撫でたり肩に手を置いたり、背中ポーンと叩いたりとかそういうことは日常的にしてましたよ、ということは言ってたんですよね。で、それを被害を訴えてると。
I うーん。
D 土井先生の身体接触があったと言ってる生徒の全てが、土井先生からそう被害を受けた、というような形にして、多くの生徒が被害を訴えているということで、被害を訴えてる生徒と土井先生を接触させるわけにはいかないということで自宅待機やと。
I なるほど。
D ほんで、僕は2月16日にそれを申し渡されたんですけど、その前日の2月15日まで子供らと、従来通りに普通に親しく接触してて、僕も教師を30何年やってるんで、生徒がなんか僕に対して違和感や嫌悪感を持ってるようなことぐらいわかるんで、いや、そんなわけわけはないやろみたいなことをずっと言ってたんですけど、田中の方はそういう理由で僕を自宅待機にして、僕を学校から排除したという、そういう形なんですよ。結局、最初の事情聴取は令和5年3月2日です。
I 私もよくわからない部分があるんですけど、今の話を聞いて思ったのは、1人目の事案が、仮に事実なのであって、そういう事案があったのであれば、まずそこで事実確認だと思うんですよね。
D 当然そうです。
I まず、その段階でそういう事実があるのかないのか事実確認をして、その後に、念のため本当にそうかもしれないから聞いてみるわっていう話があってから、そこに繋がってくと思うんですけど、そういうのもないわけですね。
D だから、要はストーリーなんですよね、そういう。
I そうなんですよ。
D 田中がそういうシナリオで進めてやろうということで進んでる。結論ありきで、理由がこじつけ後付けでのことなんやろうなあという、そんな風にしか思えなかったので。
I その身体接触というのは、軽いものだったんだろうと思うんですが、それは男女問わずなんですか?
D そうですね、男女問わずですね。特に、定時制なんで、いわゆる幼少時の愛着形成に失敗してる子たちが多いじゃないですか。
I それはそうだと思います。
D 僕は学校が荒れてる時代からずっとおって、学校のお父さんのようなそういう役割を担ってきてたので、父親が我が息子、娘に接するような形で身体接触はあったので、平成29年かなんかに通達で「不必要な身体接触はセクハラとみなす」というような通達が着てたというのも、聞いたような聞いてへんような、「そんなんうちに関係あるかい」みたいな風にも思ってたのは事実やし。それ自体は僕は反省しなきゃいけないことなんですけど、うちは普通の昼の学校とは違う部分っていうのもあって、そういう形で接触はしてたので、そこを嵌められたという感じなんです。
I 確かに、身体接触がセクハラになり得るんだというのは、確かにそうなんだろうと思うんですけど、やっぱりこの事案で懲戒免職ってのは違うだろうと思うんですよ。減給とか停職とかという話なんだろうと思います。
D 僕は研修を受けさせられてる時に訓告ぐらいかなと思ってたんですよ。通達違反で訓告とかぐらいかなと思ってたんですけど。向こうの言い分としては少なくとも9人にセクハラの被害に合わせたということと、被害生徒に嫌ではなかったと言うてくれと働きかけをして5人の生徒にそれを書いて送らせたということと、生徒に連絡を取ってはいけないと言われてるのに、嫌ではなかったと言わすようにしてる中で、1人の生徒が土井からの働きかけのせいで精神疾患を発症したと。僕は精神疾患を発症させたということで、府の懲戒規定にある「生徒に対してセクハラをした」ということとか、あるいは「精神疾患を発症させた」というのは停職または免職に該当するものなので、そこから免職であるというそういう結論をやつらは出してるんですよ。
I なるほど。2月から5月までは自宅待機をしていたなら、手紙を書いてもらったのはいつの期間なんですか?
D 手紙を書いてもらったのは、4月から6月にかけてですね。
I 接触するなっていうのは事前に言われてたんですか?
D それは、自宅待機の命令の付随の命令で2月16日に言われてたんですよ、書面で。生徒保護者及び教職員と一切連絡を取ってはならないと。僕から情報を切り離そうということですね。
I それはそうですね。
D 大義名分は被害生徒との接触を避けるためで、ほんなら被害生徒と関係なかったら構わへんやんけと言ったら、「どこで繋がってるかわからないから」と。だったら、職員とは仕事の連絡とかもあって、年度末やから成績認定とか、追認指導とか、あるいは卒業式のこととか、体育主任だったんで体育の引き継ぎのこととか色々その引き継ぎをせなあかん仕事がいっぱいあると。だから職員に連絡して何が悪いねんと言うたら、「土井先生が休まれることを他の先生には説明してないので、職場に混乱をきたすために連絡を取ってはならない」とか言うんで、「黙ってる方が混乱するやろ」と言うたら、「それを判断するのはわしや」と言うようなことを准校長が言うので。
I うーん。
D 理屈にならんような屁理屈を並べて、情報から切り離そうとしてる感じやったんですよ。
I 結局、触られたって言ってた子は誰なのかわかったんですか?
D その時はわかりませんでした。もう最後の最後になって、免職の直前になってようやくわかったというとこです。
I その子にも手紙を書いてもらったりしてたんですか?
D してないです。
I そうすると、体育の時に云々っていうのはどこから分かったんですか?
D 3月16日にも2回目の尋問がありまして、その時に田中が「誰それさんはこんな風に言うてる」ということを具体的に僕に言いよったんですよ。
I はいはい。
D ほんで、その尻を触られたと言ってる子については、名前を出してほしくないと言ってるということで、「尻を触られたと言ってる生徒がいます」というような言い方で聞かされて、その子だけは直前になるまで誰だったのか分からなかったんですけど、他の生徒については「誰それさんはこんな風に言うてます」というのは、もう3月16日に聞いてたんです。それを聞いた後で、偶然こっちに入ってきた情報と話が違うなということがあって、その被害生徒と言われてる生徒ではない生徒らを通じて聞いてもらったら、話が全然違うということで、僕が「当該生徒に直接話してもいいかどうか聞いてくれる?」と頼んだら、いいですよということなので、当該生徒に直接聞いたら、「校長が言うてるようなことを私は言うてません」ということが出てきて。
I うん。
D ということは、田中が、生徒や保護者の言うてないことを勝手に自分で物語を作って話をしとるということが明らかになって。
I はいはい。
D ほんで、教育委員会に、田中が捏造しとるぞということを告発したんですよね。
I 土井先生が教育委員会に告発したと言うことですね。
D はい、そうです。でも、一切無視、全く無視で。
I うん。
D ほんで、その年度が終わったら田中は定年退職しよったということなんです。
I ちょうど定年だったんですね。
D ほんで、田中は出戻りで箕面高校の理科の再任用教師として、今ものうのうと仕事してると。
I 土井先生の定年はいつですか?
D この3月が定年です。ほんで、さっきの尻を触られたいうことですが。
I うん。
D 令和5年1月下旬に、最初の訴えがあったと言ってる1ヶ月前の12月初めに、体育の授業の終わり際に准校長が体育館の横におって、ある女子生徒に声をかけて「ちょっと来て」言うことで校長室に招き入れられて、土井先生になんか嫌なことされてないか聞かれてるんですよ。
I それはまだ何もないときの話ですよね。
D 何もないときです。何もないときにその子が聞かれてるんですよ。
I なんでそんなことがあるんですか?
D それは僕を落とし入れるネタを探してたやろうなと。
I 何も関係ない子が、「嫌なことされてないの?」みたいなことを、准校長からわざわざ聞かれてると教えてくれたわけですね。
D はい。その子ね、実は別件で男子生徒から性被害に遭ってて、さっきのとまた別件の性暴力なんですが。
I 違う女の子がまた別件の性被害に遭ってるんですね。
D はい、そうです。別の男子から。そっちの、今、僕が言うてる件は、もう明らかに性暴力なんですよ。
I はいはい。
D ほんで、その男の子を無期停学にしたんです。で、田中が言うてるのは、そん時にその子に聞いたのは、土井先生のことじゃなくって、その別件の性被害のアフターケアとして、「その後はその男子から嫌なことをされてないかということを聞いたんや」と言うなことを教育委員会に説明してるみたいなんですけど、そのついでに僕のことも聞いとるんですよ。
I ついでにね。
D でも、何もない女の子をいきなり呼んで、「土井先生に嫌なことされてへんか」って聞いたら、それは聞かれた方もびっくりするじゃないですか。
I そりゃそうですよ。
D で、その女子はSって言うんですが、最初、尻を触られたと言ってる子っていうのが実はSなんじゃないかって思って、「もしそうやったら謝りたい」と思って、Sに連絡して言うたら、私はそんなことないし、それは私じゃないです。と。
I うん。
D そしたら、「実は、12月初めに、田中に呼ばれてこんなこと聞かれました」と教えてくれたんです。ほんで結局それも教育委員会に訴えたんですけどね。尻を触られたのが1月末にあった言うてんのに、それより1ヶ月前に、わしを攻撃する材料探してるやないかと。
I なるほどね。
D 田中の陰謀も明らかやろ、ということを言うたんですけどね。そしたら、教育委員会のほうがそれについて再調査をしたと言うんです。だから僕はSに連絡して、再調査があったんか聞いたら、「いや、そんなんないですよ」って言うから、教育委員会が再調査したって勝手に言うてるだけなんか、あるいは田中が言うてるだけなんか。生徒には直接聞かずに。
I わかりました。聞いてきて思ったのは、おそらく最初は准校長の嫌がらせというか、パワハラチックなところがあったと思うんですけど、そこに教育委員会が乗っかってるわけですよね。どっかのタイミングで教育委員会とグルになってる。だから教育委員会としては、先生がそうやって色々校長について言ってきたこと自体を悪く評価してるというか、報復しようとし始めてるわけです。だから大きな力として、教育委員会が動き始めていたってことがまず1つあると思うんですよね。
D そうですね。田中の方は、あいつ自身が教育委員会で勤務があるんですよ。入試の採点で、採点用紙と答案用紙と分かれたのを御存知ですか?
I 知ってます。
D あれを開発したんは俺や、と言うて自慢しとったんですよ。ほんまかどうか知らんけど、あのシステムを作ったわしやと。あとは、会議資料の紙の折り方なんかも、教頭に「これ役所折りって言うねん」とか言って自慢しとったんで、あいつは委員会におったということを自分ステータスに考えてるのかなというような感じで、委員会かぶれで、必要のないと思われる出張なんかもしょっちゅう行っとって、学校に2日に1回しか顔出しておれへんようなやつやったんですよ。
I うーん。
D ほんで、この問題起こったときっていうのは、田中はもう定年前の60で、僕が59で、田中は人事課のやつも全部自分より後輩やろうから、僕を落とし入れようとした時も、教育委員会と相談してやってるというようなことはずっと言うとったんで。最初から一蓮托生やろうということはずっと思ってたんですよ。ほんで、田中の前に准校長やっとった人も、「教育委員会なんて校長のいいなりやで」と。「校長が握りつぶししてる案件もいっぱいあるし、いいなりやで」と聞いてたんで、やっぱりそういうことかと。委員会に自分に都合のいい説明をして、思い通りにさして、懲戒加えさせれるように言うとんねやろなと。
I なるほど。
D 研修の時に、毎日日報を書かされてて、その日報の中で教育委員会批判をしてたんですよ。
I はいはい。
D こんだけ言うてんのに、なんで教育委員会は田中について調べへんねん。わしにこんな研修受けさせんねやったら、ちゃんとまず調べろやと。ほんでこの研修はわしよりも田中とか教育委員会に必要やと。教育委員会こそ研修受けろと。言うようなことを散々書いてたんですよ、毎日ね。だから、途中から教育委員会の方が僕を攻撃対象という風に思って。
I うん。
D 時々、研修の時に教職員人事課のやつがセンターにきよるんですよ。ほんで面談とかもするんですけども、そん時に僕、散々言うとったんです。「どないなってんねん、お前らの正義どこにあんねん」て。ほんで、「もうこいつは消さなあかん」という風に思われたんやろうなと。僕もまさかそんな組織やと思ってなかったんで。悪くは思ってましたけど、そこまで腐ってる思ってなかったんで。もうちょっと正義のあるとこやと思っとったんで。
I そういうことですね。
D 刃向かうやつはもう抹殺するということなんやろうなと。今はもう完全にそういう結論に至ってるんですけど。
I だから多分ね、処分を決めかねてたんだと思いますよ。2月の段階で。
D ああ、はい。
I このまま土井が大人しくなれば、許しやってもいいかなぐらいの感覚で、それこそ訓告とか停職とかそのレベルの話でね。言うこと聞いて、校長と教員委員会に犬みたいにワンワン忠誠を誓うんなら許してやってもいいかなぐらいの感覚で、決めかねてたところ、土井は全く言うこと聞かずに、生徒に手紙書かしたりとか、色々批判したりとか。だから、これはあかん、これはもう消さなあかんてなってるんだと思うんです。
D うん。
I 要は、胸三寸で決めてるわけですよ。結論ありきで、あとは理由をこじつけていくという。多分その研修期間中は様子見期間なんですよね。
D うんうん。
I 土井が心を入れ替えって言うこと聞くようになるのか、あるいはずっと突っ張ってくるのかくるのかどっちなのかっていうね。
D そうですね。
I ずっと様子を見てて、大人しくなる気配がないから、なんだかんだ理由をつけて免職処分にしたんだということなんだと思いますよ。
D そうですよね。
I 私が思ったのは、生徒に連絡を取ったりだとか、研修期間中に「研修を受けるのは校長だ」みたいなことを書かなければ、もうちょっと変わってたんだろうなとは思います。
D おそらくそうでしょうね。僕が生徒に手紙を書いてもらってたのも、実は理由があって。生徒に聞いたら3月16日に聞かされた内容と、生徒が言うてることが全く違うということを委員会に訴えてるにも関わらず、教育委員会が動かないと。それを弁護士に話をしたら、「あなたを自宅待機命令にしたそもそもの事柄が間違いであるという証拠を揃えないと命令は撤回されないでしょう」と。だったらそれが間違ってたんだという証拠を自分で掴む必要があると。
I ああ、そうですね。
D ほんで、直接話をできる子は直接聞いて、ほんで直接接触がちょっとまずいかもなと思った子には友達経由で聞いたり、友達から直接連絡してええかということを聞いてもらったりとかして、たどり着いてたんです。で、たどり着いた子に聞いたら、それぞれに話が違うと。
I うん。
D それで、「ほんまに君が話を聞かれた時の実態とか、ありのままに書いて送ってくれる?」と言うて送ってもらったんですよ。だから決して「嫌じゃなかった」ということを言うてくれということで書いてもらったんじゃなくって、その時の取り調べはどうやったんかというのを書いてと言うて送ってもらってたんです。それで証拠揃えようとしてたんですよ。
I うん。
D で、送ってもらった子が、5、6人おって、それを教育委員会からの尋問のときに、「わしはこんだけ証拠掴んでんねん」ということで突きつけたら、逆にそれを「嫌ではなかったということを無理やり書かせた」という風に利用されたんです。
I そういうでっち上げですね。
D そうなんですよ。ほんで、もう1件の「精神疾患を発症させた」というのも、その子は直接連絡はほとんど取ってないんですけど、その子と仲の良かった男の子経由で、連絡を取ってたんで、それがしんどくって学校に行けなくなったとか言うてるんですけど、その子は元々ものすごい休みがちの子で、別に僕のことがあってもなくても休み倒しとったんやと他の子たちは言うてるんです。
I そういう意味では、休むためのちょうど良い言い訳ができたのかも知れませんね。
D そもそも僕がなぜ連絡を取らなきゃならなかったのかということを考えれば、教育委員会がとっとと動いてたら僕はその子に連絡を取る必要もなかったんだと。
I なるほど。
D ほんでね、田中が令和5年3月で退任をして、4月から新しい准校長が来てるんです。で、その4月14日に、「今すぐ保護者に連絡したらわかる。だから今この場で連絡せえ」と言うて准校長に迫ったんですよ。それで全てがわかるからと。
I はいはい。
D そしたら、これは教育委員会と連絡取り合ってやってることやから、すぐにはできへんと。ずっと僕は「田中が捏造してるぞ」というのを3月末から言い続けてて、5月末になってようやく、僕が言うてる生徒について、教育委員会からもう1回調査せよという命令が今西准校長に降りたんです。ほんで、「また追って説明します」みたいな返事が来てて、待てど暮らせど何の連絡もないので、その後どうなってますかというのを6月下旬ぐらいに聞いたんですね。そしたら、「調査をしたかどうかもお答えすることはできません」という返事やったんですよ。
I なるほど。
D ほんで、結局それは、審査請求の中で向こうから出てきた証拠の中で、6月12日に当該生徒に再調査をしてて、今西がその子を呼んで聞いとるんです。そこで結局、僕の言うてる通りで、「自分は先生から頭撫でられたりいうことはしょっちゅうあったけど、別に何とも思ってない」と。ほんで、「保護者もそんなこと全く怒ってない」と。「土井先生の処分を希望してるなんてことも言ってない」と。
I はいはい。
D 田中から、3月16日に「当該生徒が非常に不愉快な思いをしてて、家で保護者も怒ってて、土井先生の処分望んでるっておっしゃってました」という風に僕は聞かされてたんですが、その子と4月に電話が通じて、「いやそんなことないですよ」ということを聞いてたんで、田中が捏造しとるのということをずっと訴えててね。ほんでそれを6月12日に向こうは把握してたんですよ。
I まあ、教育委員会は最初からわかってて全部わざとやってるわけだから。
D そうです。向こうとしてもそれが間違いないことやというのを、当該生徒から確認してるにも関わらず、僕に一切連絡しなかったんですよ。
I それは都合が悪いですからね。
D それやったらお前らがちゃんと調べろや、ということでね。もっと早い段階で、4月の段階で「今すぐここで連絡せえ」と言うてる段階で、パッと連絡取ってたら良かったんです。僕への処分理由として、職務命令に違反して、被害者への2次被害も省みずに生徒に連絡を取ったと言うてることも、結局お前らの不作為が原因やと。
I うん。
D まあ、調査なんかする気もさらさらなくて、僕を徹底的に処分に粛々と追い込んでいくということやったと思うんですけどね。
I そうですね。ただ、先生がそもそもの処分理由なんかないんだっていうことを証明するには、やっぱり生徒に手紙を書いてもらうしか証拠がないから。
D そうですね。はい。
I どっちが良かったのかってのはちょっと分からないですね。
D 免職にならないにしても、生徒へのセクハラで減給や停職処分を受けたということを自分が認めることになるので、そういう不名誉なことは絶対に受け入れられないし。自分の先輩や先生からも言われたんですけど、あんたがそういう処分を受けるっていうことはあんたの教え子たちにとっても不名誉なことやで、と。
I もちろんそうですね。
D だからそういう子たちのためにも戦わなあかんで、と。だから絶対に中途半端な処分を甘じて受けることは絶対にできないので、仮に免職でなくても戦い続けるのは続けてたとは思うんですけどね。
I なるほどなあ。
D しかも、僕が在籍中の生徒に手紙を書いたりして協力してもらってる生徒に対して、学校側が圧力をかけて洗脳しようとしてましたね。
I どういう感じですか?
D 土井先生に協力することで、学校で不利な状況に陥るんじゃないかという不安を与えていたということです。ある生徒は、「土井先生に協力したことで、卒業させて貰えなくなるかも知れない」と言ってきていました。
I 教員に対しても生徒に対しても圧をかけてパワハラをしていくスタイルですね。
D 生徒に向かって、いじめはあかんとか言ってるくせに、自分らのやってることは権力を利用したいじめやパワハラですからね。
I 土井先生に協力するのは善意でやってることですから、まだ精神的にも若い生徒が、もしかして卒業させてくれないかもしれないとチラつかされて脅されれば、服従せざるを得ないっていうことですね。もはやカタギの人間の手口とは思えないですね。ところで、田中のあとに来た今西っていう新しい准校長が、調べたところ美術の出身のようなんですけど、いくつぐらいの人ですか?
D 42です。
I やっぱりそんなもんですよね。この人の経歴を見ると、採用が平成27年なんですよ。それで、教諭が4年、首席が3年、教頭が1年で、次が准校長です。むちゃくちゃ早いですよね。
D うんうん。
I 大阪府では、若くて言うこと聞きそうなやつを首席にして教頭にして、あるいは教育委員会に呼んだりとかして、校長に若いのをどんどんどんどん入れてるんですよ。従順な犬ですね。
D 今西さんも悪い人ではないんやけど、今西さんが作った資料を見てると、「あ、なるほどな」と思うのは、教育委員会が喜びそうなことを調べて、教育委員会が喜びそうな内容で書いとんな、と。
I 40代前半の校長なんか大阪以外にいませんよ。今西の前任校の港南造形で校長やってた山アってやつが、教職員人事課にいたので、そういう繋がりで引っ張ってると思いますね。
D なるほどね。言いなりにできそうな今西に目をつけて、桜塚定時に行かしたんかもわかりませんね。土井の事後処理担当っていうことで。
I そうだと思います。
D 田中については、威圧的・高圧的・権威的なやつやったので、その自分が校長様になったからもう威張りたくて仕方がなかったような。だから僕のような「主」みたいなやつにでかい顔をされたり、職員会議で露骨に意見を言われるのが許せなかった。
I でしょうね。
D 今の若い子たちは何もその意見を言わないので、おかしいことにはおかしいと言わなきゃならないんだという見本を見せようと思って、しっかり言うてたので。校長にしたらメンツを潰されたみたいな風に思ってたのかなという感じですね。
I でも、結局、先生がそうやっていた結果、なんだかんだをでっち上げられて追い出されちゃったから、それを見た若い人は、「意見を言ってると土井先生みたいになっちゃうんだ。やっぱり逆らわずにおとなしくしよう」って思うわけですよ。
D そういう見せしめにしてるという形やな。
I 逆に、言うこと聞いといたら校長になれるんだと思って、今西みたいな校長がやってきてね。校長のマネジメント能力を育てるって言ってますけど、校長が教育委員会の傀儡なわけだから、校長のマネジメントなんじゃなくて、教育委員会の言うことを聞いてるだけっていう。
D ただただ、上のが言うてることをそのまま実行せよと。
I 結局、中央集権が強まってるだけで、全然マネージメントでもなんでもない。逆なんですよ。校長マネジメントという名を借りて、教育委員会の傀儡となってるわけです。
D そうですね。
I 私が思うのは、土井先生のセクハラが悪質じゃない、要はいわゆる性暴力じゃないんだってことがちゃんと証明されれば、人事委員会の裁定で処分変更になるような気がしますね。同様の案件で懲戒免職になってるのを見たことがないので、何か裏があるんだろうと思います。
D 過去の処分を見てると、意図して猥褻目的でやったとしても、免職になってないケースの方が大半で、人事委員会が常識的・良識的に考えてくれたら、免職はないやろうというようには僕は思ってるんですけどね。
I 結局、逆に言うと、教育委員会も後から懲戒免職が取り消されるだろうなと思っていても、あえて懲戒免職にして土井先生を現場から追い出したいんじゃないかっていう気がしてるんですよ。後から取り消したところで時間が戻るわけじゃないから。
D うーん。
I だって土井先生はもう年齢的に定年になるわけで、今から懲戒免職を取り消しますわって言っても、定年までの給料が支払われて、退職金もらっておしまいですよ。そうすると結局、実質上は定年までの自宅待機みたいな感じになっちゃうわけですよ。後からお金は戻ってくるとしても。
D 向こうもこっちが実際に戦いを起こすかどうかは分からへんやろうし、起こしてきたとしても長期戦に持ち込んだら途中で息切れしよるかもしれへんし、というところもあるでしょう。
I 先生を定年まで現場から追い出すことに目的があれば、それが達成されてしまうわけですからね。
D そうですよね。
I 要は彼らの逃げ切り作戦なんですよ。仮に後から停職に変更になったからといって、お金は戻ってくるけれども時間は戻ってこないわけだから。現場から2年早く追い出したという実績ですね。仮に土井先生の処分が後から取り消されたとしても、むしろ彼らはそれを折り込み済みで、2年間とりあえず追い出すんだっていう趣旨なのかもしれない。うまいこといけば何も言ってこないかもしれないし、ということだと私は思うんですよ。
D なるほどね。
I お金の問題じゃないんですよ。だって彼らは自分の金じゃないから困らないし。誰も腹が痛まないわけですよ。好き放題やっても誰も責任取りませんから。組織の犬ですからね。
D その通り。
I どうせ裁判になっても弁護士に丸投げするわけだし、弁護士代も自分で払うわけじゃないから。だから仮に勝っても負けても土井を追い出したんだっていうことが大事なんだろうなと思って、やったんだと思いますね。
D なるほど。
I 今、大阪地裁で別途裁判になってる、枚方市の中学校の先生の話を知ってます?
D いや、知らないです。
I 枚方の中学校の美術の先生がいるんですけど、これも定年退職の半年前で、停職3ヶ月になったんですが、結局停職が明けても帰れなくて、毎日毎日教育センターに「出張」させられたんですよ。直行直帰で。
D はいはい。
I 研修じゃなくて出張なんですよ。3ヶ月毎日。
D それは不当ですね。
I それで何をさせられるかって言うと、毎日、教育センターの倉庫みたいなとこで教材研究しろって言って、あと3ヶ月で退職になるのに、ここで3ヶ月毎日教材研究して、この教材は何に使うんだっていう話です。
D 何のための教材か分からないですね。本人さんはどうおっしゃってるんですか?
I テレビに出演されて不当を訴えていましたね。パワハラだって言って裁判にもなっています。そしたら、枚方市がホームページでテレビへの反論を掲載してるので、逆にそれが名誉毀損なんじゃないのかって、それもさらに今、裁判になってます。
D そうでしょうね。
I しかも、そこの生徒から聞いた話では、その先生が停職3ヶ月になった段階で、「あの先生はもう来ないから」って生徒らに伝えてるんですよ。もう来ることはないんだとか言って。むちゃくちゃです。その先生が学校に来たときは、その先生が通るルートを全部生徒立入禁止にして、教育委員会の職員が護衛して歩いて、生徒と顔を合わせないようにさせていたという話です。
D このままでは教育委員会の暴走がエスカレートするでしょうね。誰も物言わない学校になって。僕は、研修の時にも、学校教育法51条の高等学校教育の目的のところに、「健全な批判力を養い」ってことが書いてあるじゃないかと。その批判的精神を阻害しようとしてるなあと。お前ら学校教育法を勉強せえ、って書いてたんですよ。そういう教員から生まれる生徒っていうのは、学校のやってることに何ら疑問を持たずに、ただただ従順に育っていくと。そういう社会ってどうなるの? という。
I うん。
D 産業の発展の点でも、クリエイティブな発想が育たない。言われたことに従順に動くけどクリエイティビティのない人材しか生まれなくて、それを作ろうとしてるのかというように思ってならないですね。
I 色々見てると、やっぱり東京都と大阪府は群を抜いてそういう傾向が強いですね。
D 上位下達でとにかく従順にというね。
I それで、さっきの先生の例でもそうですけど、懲戒処分が取り消された事例でも、結局現場に戻れないっていう事例は結構あって、土井先生の場合はたまたま定年まで残り2年ぐらいだったから、処分で免職にしちゃえば、揉めてる間に定年を迎えちゃうわけだから、仮に後で取り消されてもどっちみち現場には戻ってこないんですけど、これが例えば50ぐらいでそういうのになると、あとから処分が取り消されたら残り数年ぐらい残って帰ってきちゃうわけですよ。
D うんうん。
I そういう場合に、資質向上研修っていうのを悪用してるんだと思いますね。
D ああ、なるほど。
I 過去に、懲戒免職になった実習助手がいて、校内で「ライフセーバー研修」みたいなのを開講していて、お金をもらってたんですよね。これが懲戒免職になってて、結局後から取り消されたけど、定年まで残り1年ぐらいあったんですよ。
D うん。
I だけど結局、教育委員会は「残りの1年は研修だ、現場には戻さない」って言って。だから退職しちゃったという。退職金はほぼ満額近くもらえるわけだから。
D そうですね。
I だから、1回追い出すと決めたやつは、もう戻さないっていう趣旨なんだと思いますよ。
D なるほど。
I 本当にバカみたいな組織なんですよ。バカが権力を持ってるとロクなことがないっていう典型的なパターンです。

<まだまだ続くかも……>



 土井唯司先生の活動を応援しよう!(外部リンク)
 桜塚高校定時制に勤務していた土井唯司先生(体育)は、当時の准校長であった田中徹(理科)から「生徒への性暴力」をでっち上げられたため懲戒免職になったと主張し、現在は大阪府人事委員会に対して審査請求をしているようで、その経緯などについて掲載されています。
 大阪府では、学校運営などに異議を申し立てる教員らに対して、虚偽の理由が捏造されて不当な人事権が行使される事例が非常に多く、何度も裁判で敗訴しているのに何ら学習せずこうした行為を繰り返している異常な教育行政運営が継続しています。